音楽的生活1983-2008
音楽ってCDを聴いたり、ライブやコンサートに行くだけではなくて、日常生活でも音楽的なものってあるはず。 このページではそんな音楽的な出来事を紹介していきます。
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2008/05/12 [Mon] 23:13:58 » E d i t
「秒速5センチメートル」
「雲のむこう、約束の場所」と紹介してきて
代表作の「ほしのこえ」を紹介しないというのもおかしいが、
この作品は僕にとってとても大切な作品なので、簡単に言葉にすることが出来ない。
僕がこの作品のどこに感動して、シンパシーを覚えたのか…、それはまた別の機会に。

新海作品の特徴というのは色々とある。

例えば「ほしのこえ」でいえば、アニメーションという共同作業が中心となる作品づくりにおいて、
脚本、演出、美術、制作、音楽以外のほぼ全ての制作を彼個人で担当しているということ。

あるいは現実以上に現実のような背景美術の感動的なまでの美しさ。

そしてそれ以上に作品の根幹を貫く一種の寂寥感が彼の作品の特徴ではないだろうか。

彼の作品の主人公たちはいつも一人で孤独な場合が多い。
その孤独というのは対人関係が苦手だとか、精神的に他人を拒絶しているという類のものではない。
一人でいても、たくさんの人の中にいても、寂しさを心のどこかに抱えている。
遠い宇宙で、深い夢の中で、そして都市で彼らの孤独な心の物語は繰り返される。

僕はそんな彼らの心の動きに共感を覚える。
それは多分、僕自身がいつも孤独を愛していて、心の中に寂しさを抱えているからだと思う。

ただ、僕にとってその寂しさが心の中にいる状態が、子供の頃から普通の状態だったから、寂しさを寂しいとは思っていないのかもしれないのだけれど。逆に濃密な関係自体がうっとおしく感じる時が多いかもしれない。
「ほしのこえ」には次のような言葉がある

例えば夏の雲とか
冷たい雨とか
秋の風の匂いとか
傘にあたる雨の音とか
春の土のやわらかさとか
夜中のコンビニの安心する感じとか
放課後のひんやりとした空気とか
黒板消しの匂いとか
夜中のトラックの遠い音とか
夕立のアスファルトの匂いとか


僕にはその言葉が全て懐かしく、親しいものに感じられる。

主人公たちの孤独な心は理解できるが、僕は寂しくても絶望的になりはしない。

少しだけ耳を、意識を、気持ちを向けるだけで、自分の周囲にはそんな「世界」の欠片が散らばっていることを知ることが出来るから。

そんなことを感じられるから、僕は少しも寂しくないのだと思う。
世界はそんなたくさんの至福にあふれた出来事が溢れている場所なのだ。
僕はひとりではなく、世界の断片の構成要素のひとつ。
僕は僕でありながら世界を構築している。
これを果たして孤独というのだろうか。

どの作品においても現実以上に風景美術が美しい理由はそこにあるのではないか。
孤独な気持ちを抱えている登場人物たちをとりまく「世界」は理屈抜きに美しく、実は少しも寂しくなる必要などないのだということ。

そんな思いを呼び覚ましてくれるような作品にはそうそう出会えない。

新海誠監督の次回作が本当に楽しみだ。
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テーマ:アニメ - ジャンル:アニメ・コミック

コメント
この記事へのコメント
いいですね…
夜中のコンビニの安心する感じに共感し、夜中のトラックの遠い音に安心し、夕立の後のアスファルトの匂いに懐かしさを覚えました。
2008/05/12 Mon 23:51:41
URL | りん #-[ 編集 ]
>いいですね…
りんさん

夜中のトラックの遠い音はかなり好きな音です。なんというか郷愁をそそられるというか。なぜか小さい頃、夜に布団へもぐって聴いた思い出がありますね。

そういえば記憶の奥にある懐かしい記憶の断片は音に関わるものがなぜか多いような気がします。母親が朝、何か調理している時のまな板の音とか、夜と夜明けの狭間の一瞬の静けさとか。
やっぱりサウンドスケープデザイン、勉強したかったなあ。
2008/05/13 Tue 00:02:10
URL | 未来派1983 #x9/xA2t2[ 編集 ]
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